ナポレオン時代、ヨーロッパは激動の時代を迎えました。そしてその渦中にあったのが、地中海に面する豊かな都市国家、ジェノヴァ共和国でした。しかし、この共和国はイタリアの歴史において重要な転換点を迎え、その結果として一つの国家としての道を閉ざされることとなります。それは、ナポレオン・ボナパルトの野望と、彼が建設した新たな国家によるものでした。

 

 

ジェノヴァ共和国の終わり

ジェノヴァ共和国の歴史は、1797年、フランス革命戦争中にフランスの将軍であったナポレオン・ボナパルトによって一変しました。彼は共和国を占領し、ジェノヴァ共和国を滅ぼすとともに、新たな政権を樹立しました。

 

リグリア共和国の設立

ナポレオンはジェノヴァ共和国を滅ぼし、その地にリグリア共和国を建設しました。この新しい国家はフランスの衛星国として、ナポレオンの広大な帝国の一部を形成しました。このリグリア共和国の存在により、ジェノヴァの都市国家としての独立は終わりを告げたのです。

 

リグリア共和国の終焉とその後

リグリア共和国はナポレオンの支配下にありましたが、ナポレオンが失脚した後、1814年にはジェノヴァ共和国が一時的に復活しました。しかし、その独立は長続きせず、翌年のウィーン会議でサルデーニャ王国（後のイタリア王国）への編入が決定されました。