古代ローマの奴隷制度の特徴

 

奴隷制というのは奴隷労働による生産形態が社会に浸透している状態を指し、古代ローマというのはまさに奴隷制で成り立っている国家でした。

 

古代ローマは都市国家時代の初期から奴隷の使役はみられたものの、社会に不可欠なものとして本格的な動員が始まるのは紀元前3世紀以降です。戦勝によりイタリア半島外に領土を広げていく中で、戦争捕虜からなる奴隷が大量に手に入るようになり、奴隷労働が社会の隅々に浸透していくのです。

 

奴隷は物として扱われ、商品として当たり前のように売買されていました。

 

奴隷の種類

一口に奴隷といってもその種類は様々で、農場や鉱山で過酷な肉体労働に従事する典型的な奴隷もいれば、子供の世話や選択など家事全般を任され家族の一員のように扱われる家内奴隷もいたし、教師や医師など知的労働に従事する奴隷もいました。

 

また古代ローマといえば円形闘技場における剣闘士試合を強くイメージする人も多いかもしれませんが、あれも反抗的な奴隷や武術に長けた奴隷が剣闘士にされ、市民の娯楽として殺し合いをさせられていたわけです。