フランク王国は5世紀末の建国以来、ガリア(おおむね現在のフランス)を中心に周囲のゲルマン王国を統合し、西ヨーロッパ広域に勢力の基盤を作りました。
その後フランク王国は、キリスト教文化や中世の制度の基礎を作ったため、フランク王国がなければ、現在の西ヨーロッパ世界はなかったといえるでしょう。
ジャン・フーケによる「カールの戴冠」の様子。これで西ローマ皇帝の称号が復活し、フランク王国がキリスト教世界の保護者となったことは、後世の西ヨーロッパに決定的な影響を与えた。
またメロヴィング朝時代の732年、フランク王国はイスラム勢力のヨーロッパ侵略(トゥール・ポワティエ間の戦い)を阻止し、キリスト教世界の独立を守っていますので、もしここで負けていても、現在の西ヨーロッパは全く違うものになっていたでしょう。
そして9世紀以降、フランク王国の国土が分裂・崩壊していく過程で、フランス・ドイツ・イタリアなどヨーロッパ文化の担い手となる西ヨーロッパ諸国が誕生したことを考えれば、フランク王国の後世への影響は計り知れないものがあるといえます。
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