マンチェスターの大聖堂
マンチェスターはリバプールの東方50q、イングランド北西部に位置する、ロンドンに次ぐイングランド第二の商業都市です。産業革命以降、地元の恵まれた気候を背景に、綿工業の一大拠点として栄えてきた経緯があります。今日では綿工業は衰え、石油・製鋼・化学・印刷・製本など各種工業が発達しています。
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1世紀、ローマ人に築かれたマンクニウムと呼ばれる砦が都市の起源になりました。5世紀になるとゲルマン人の侵入により西ローマ帝国が社会的混乱に陥ったことを受け、ローマ人はマンクニウムを放棄。9世紀になるとデーン人ヴァイキングが侵入し、ローマ人が残した町は徹底的に破壊されました。
14世紀になると、ベルギー、オランダからの移民が羊毛工業を開始し、商業都市として発展するようになります。16世紀にはランカシャー有数の活気ある町となり、17世紀にはフランスからキャラコ染の技術が伝わり、イギリス綿工業の拠点として栄えるようになりました。19世紀にはリバプールとの間に世界初の鉄道が敷かれ市域が急速に拡大し、都市機能の充実とともに人口が爆発的に増加していきました。
1819年、穀物法の撤廃を求める人々が、市当局に殺害される事件「ピータールーの虐殺」が発生。実際に穀物法が廃止されるのは、この事件より30年近く経った1846年のことでした。
第二次世界大戦では軍用製品の生産拠点となったため、ドイツによる激しい空襲にさらされ、とりわけ1940年12月の空襲では死者数百人と、30000もの家屋が破壊される大きな被害を受けました。戦後は復興を遂げ、金融や工業の拠点としてイングランド経済の重要な位置を占めるようになっています。
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