1991年8月19日に起きた「8月クーデター」とは、新連邦条約の調印阻止を目的とし、ミハイル・ゴルバチョフ大統領が監禁されるに至った事件です。
この条約はソ連の連邦共和国の権限を拡大しようとするもので、連邦維持・共産党一党独裁に固執する保守派グループが、ゴルバチョフ大統領を職務遂行不能として監禁し、国家非常事態委員会が全権を掌握すると声明を出したのです。
8月クーデターを報じる当時のニュース番組
しかしボリス・エリツィンの呼びかけで市民や軍の必死の抵抗が行われた結果、クーデターは失敗。国家非常事態委員会のメンバーは逮捕され、事件は収拾されました。
事件後、権威を大きく失墜したゴルバチョフはソ連共産党の解散と自らの書記長辞任を表明。さらにバルト三国やウクライナ、ベラルーシ、モルドバなどが構成共和国が次々と独立を宣言したことで、1991年12月、ソ連は崩壊へと至りました。
このクーデターはロシア連邦成立に繋がったため、1917年にロシア帝国で起こった10月革命になぞらえて、8月革命と呼ぶ場合もあります。
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