背後の一突き

1919年に描かれたプロパガンダイラスト。ナイフをもったユダヤ人が兵士を刺そうとする図。

 

背後の一突き」とは、「第一次世界大戦における敗戦は、敵に敗れたのではなく、国内のユダヤ人・社会主義者・平和主義者などの裏切りのせいで敗けた」とする、戦間期ナチスが国内の反ユダヤ感情を煽り、勢力拡大をするために利用していた考え方です。

 

思想の影響

背後の一突き論自体は、第一次世界大戦末期、戦況が悪化するにともない、戦争を主導した軍部が左派に責任転嫁する目的で出てきましたが、戦後、世界恐慌による不況やヴェルサイユ条約による戦後賠償に苦しむようになると、より多くの層に受け入れられ、ワイマール体制の崩壊へ繋がっていきました。