ロシア語の歴史

ロシア語はインドヨーロッパ語族スラブ語派東スラブ語群に属し、キリル文字を使用する言語で、ロシア連邦共和国の公用語です。ロシア国外でもベラルーシウクライナの他、中央アジアや東アジア諸国で話者が存在し、総話者言語人口は1億8000人ほど。ここではそんなロシア語の歴史について解説していきます。

 

ロシア語が成立するまで

東スラブ人が使っていた古東スラブ語(古代ロシア語)に起源を持ち、10世紀末から12世紀にかけて、ブルガリアから導入したキリル文字により文語が急速に発達していきました。

 

そして13世紀前半以降「タタールのくびき」と呼ばれるモンゴル支配時代の中で、モンゴル語の影響を受け、タタールのくびきに終止符を打ったモスクワ大公国の中で、独立した言語「ロシア語」として本格的に発展を開始しました

 

ロシア帝国成立後は、帝国政府のもと言語改革がさかんに行われ、近代化の一環として西欧言語の語彙が大量に導入。とりわけフランス語はロシア語の語彙に大きな影響をおよぼしました。

 

18世紀後半に初めてロシア語の文法書が誕生し、標準語の基礎が固められ、ソ連時代もロシア語が事実上の公用語であることには変わらず、アルファベット改革の中でロシア語の正書法が成立しています。