セルビアで人気のスポーツは、バスケ・バレー・水球・テニスなど。見ての通り球技がさかんで、国際大会および世界ランクでこれらの競技は常に上位に位置しています。セルビアではスポーツを支援する国家の仕組みが整っており、指導者の育成にも力をいれていること、旧ユーゴの国々でリーグを作って切磋琢磨していること、などがその強さの秘訣だと思われます。

 

 

バスケットボール

 

セルビアはじめ旧ユーゴスラビア諸国で、バスケットボールは非常に人気が高く、何人ものセルビア出身の選手がNBAなどの世界的なリーグで活躍しています。セルビア代表チームはその強さで知られており、かつて世界ランキング2位に位置していたこともあります。また、近年でも世界ランキングTOP10を常に維持し続けており、ヨーロッパ選手権や世界選手権でも優秀な成績を収めています。国内では、若年層からバスケットボールが盛んであり、特にジュニア選手の育成にも力を入れています。セルビアのクラブチームは、ヨーロッパの主要なバスケットボールリーグであるユーロリーグでも競い合い、若手選手が実戦を通じて成長する場が整っているのです。

 

バレーボール

 

バレーボールは南欧で人気の高いスポーツのひとつで、セルビアも例外ではありません。セルビアの女子バレーボールチームは、近年の活躍が目覚ましく、世界ランキングで1位になったこともあります。また、男子バレーボールチームもシドニーオリンピックで金メダルを獲得しており、以降も国際大会で常に上位に食い込む強豪として知られています。国内リーグは男女ともに競技レベルが高く、特に選手の技術力の向上を目指したプログラムが組まれており、コーチングや戦術的なトレーニングにも力を注いでいます。これにより、セルビアのバレーボール選手たちは、常に国際舞台で通用する技術と戦術を持ち合わせているのです。

 

水球

 

セルビアにおける水球の人気は非常に高く、これは旧ユーゴスラビア時代からの伝統を受け継いでいます。とりわけセルビアでは、サッカーやバスケットボールに並ぶ国民的な球技となっており、特に男子水球チームは世界選手権やオリンピックで幾度も優秀な成績を残しています。直近では、男子チームが東京オリンピックで優勝し、2大会連続で金メダルを獲得するという快挙を成し遂げました。この成功の背景には、強力なクラブシステムと選手育成プログラムがあり、ジュニアレベルから世界のトップを目指せる環境が整っています。セルビアの水球は、選手個々のスキルの高さだけでなく、チームとしての戦術的な成熟度も高く評価されているのです。

 

テニス

 

セルビアにおけるテニスの人気は、ノヴァク・ジョコビッチ選手の登場によって飛躍的に高まりました。ジョコビッチは、ロジャー・フェデラーやラファエル・ナダルに並ぶテニス界のレジェンドであり、その卓越した技術と精神力で数々のグランドスラムタイトルを獲得し、テニスファンを魅了しています。彼の影響で、セルビア国内でもテニス人気が急上昇し、若い世代の間でテニスを始める人々が増加しました。さらに、ジョコビッチだけでなく、ビクトル・トロイツキ、ヤンコ・ティプサレビッチ、アナ・イバノビッチ、イェレナ・ヤンコビッチなど、セルビアは数多くの強豪選手を輩出しています。これらの選手たちは、世界ランキングで上位に位置することも多く、セルビアのスポーツ界において重要な存在となっています。セルビアのテニス界は、ジョコビッチの影響力を超えて、長期的な育成計画やインフラ整備なども進められており、さらなる発展が期待されているのです。