イギリスは決して農業国というわけではありませんが、麦類やジャガイモ、サトウダイコンなどの生産がさかんで、とくに穀類の自給率は100%を超えるなど、その生産能力は非常に高いです。そしてイングランド東部の東アングリア地方、フェンズ地方、ダーラム〜ウィルトシャーの帯状地域は、イギリスで最も農業生産がさかんな地域になっています。
イギリスは世界最速で産業革命と工業化を達成した経緯から、経済における農業の占める割合は多くありません。21世紀以降、全就業者のうち農林業従事者は数パーセントしかいないのです。
産業革命前まではイギリス経済の主要部分を占めていたのですが、産業革命後は海外からの輸入に依存するようになったのです。
しかしそれでも国内自給率は70%を超え、世界シェアをみてみても大麦が10位、ナタネ・ホップが6位、牛乳が9位と、イギリスの農業生産規模は決して低くありません。これは1960年代以降、イギリス政府が伝統的な農業保護政策を推し進めたことが背景にあります。
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