
イギリスの国土
霧と雨、そして石造りの街並みで知られるイギリス。でもその地理的特徴を掘り下げていくと、気候、地形、環境のすべてが「海と共にある」ことに気づかされます。四方を海に囲まれた島国というだけでなく、地形の変化や地域差、気候の多様性まで含めて、とても奥深い地理を持っているんです。このページでは、そんなイギリスの地理的特徴を、「地形」「気候」「環境」の3つの視点から、わかりやすくかみ砕いて解説します。
イギリスは、島国ならではの「海とのつながり」がありつつ、内部の地形にも明確な地域性があります。
スコットランド高地、湖水地方、ウェールズ山岳部など、北西部は山がちで起伏の多い地形が特徴です。一方で、イングランド南東部にはなだらかな丘陵と広がる平野が続き、ロンドンなどの都市もこうした平野に発展してきました。
イギリスはグレートブリテン島(イングランド、スコットランド、ウェールズ)とアイルランド島北部(北アイルランド)で構成されています。大小さまざまな島々も含まれており、島国国家としての地理的独立性が強いのが大きな特徴です。
緯度は高いのに、そこまで寒くない?そんな意外性のある気候の背景には、風と海の力があります。
イギリスは西岸海洋性気候(Cfb)に属し、北大西洋海流と偏西風のおかげで、緯度のわりに冬は比較的温暖。夏も涼しく、年間を通して気温の変化はゆるやかです。こうした気候は、人が暮らしやすく農業にも適しているんですね。
特に山岳部の西側では、湿った偏西風がぶつかるため年間降水量が2,000ミリ以上になる場所もあります。都市部でも雨や曇りが多く、「霧のロンドン」といったイメージはまさにこの気候から来ているわけです。
自然と人間の営みが絶妙に調和したイギリスの環境には、古くからの農業文化や保全意識が根付いています。
イングランド北部やウェールズなどでは、羊の放牧が行われる広大な牧草地が広がっています。石垣で区切られた農地や牧場の風景は、ヨーロッパでも独特の美しさを持ち、まさに“絵になる”田園風景なんです。
イギリスは環境保全への意識が高く、湖水地方やスノードニア、ピークディストリクトなどの国立公園が整備されています。市街地からもアクセスしやすく、自然と共に暮らす意識が国全体に根づいているんです。
このようにイギリスは、海に囲まれた島国としての独立性と、起伏に富んだ内陸地形、そして気候と自然が育む豊かな風土が融合した国。自然の優しさと厳しさが、歴史や文化の土台となっているんですね。
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