ノルウェーの地理的特徴をわかりやすく解説

ノルウェーの地理

ノルウェーは北欧のフィヨルドが有名な山岳国で、北極圏に近い地域も含む。豊かな森林資源と海洋資源に恵まれ、漁業と石油産業が経済の柱である。本ページでは、このような地理的要因やその影響についてさらに詳しく掘り下げていく。

ノルウェーの地理的特徴を地形・気候・環境の観点からわかりやすく解説!

ノルウェーの国土


ノルウェーといえば、やっぱりまず思い浮かぶのがフィヨルドと雪をかぶった山々。でもその雄大な景観の奥には、氷河が削った急峻な地形北極圏にまたがる長大な国土、そして海と密接に関わる文化が息づいています。今回は、そんなノルウェーの地理的特徴を「地形」「気候」「環境」の3つの観点から、わかりやすくかみ砕いて解説していきます。



地形地理

険しくも壮麗なノルウェーの地形。その成り立ちには、氷と時間が大きく関わっていました。


スカンディナヴィア山脈の支配

国土の大半が山岳地帯で占められていて、スカンディナヴィア山脈が南北に走っています。とくにヨートゥンヘイメン山地には、北欧最高峰のガルフピッゲン(2,469m)がそびえます。


世界遺産にも登録されたフィヨルド

フィヨルドとは、氷河によって削られたV字谷に海水が入り込んだ地形のこと。ソグネフィヨルドガイランゲルフィヨルドはその代表で、切り立った崖と深い入り江が織りなす景観は圧巻です。


気候地理

北国だけど“寒いだけじゃない”のがノルウェーの面白いところ。気候の多様性にも注目してみましょう。


西岸海洋性気候と亜寒帯気候の共存

南部から中部の沿岸地域は西岸海洋性気候(Cfb)で、北大西洋海流の影響により温暖な気候が保たれています。一方、内陸部や北部は亜寒帯気候(Dfc)ツンドラ気候(ET)に属し、冬は厳しく夏は短く涼しいのが特徴。


極夜と白夜が存在する

北極圏にまたがる国土だからこそ、白夜(夏に太陽が沈まない)極夜(冬に太陽が昇らない)といった自然現象が現れます。トロムソノールカップでは、こうした極端な太陽のリズムが日常なのです。


環境地理

ノルウェーの地理は、そこに住む人々の生活や文化、そして経済とも深く結びついています。


水力発電と自然エネルギー大国

山が多くて川の流れが急なノルウェーでは、水力発電が非常に発達しています。国内の電力の9割以上を水力がまかない、フィヨルドや渓谷を活用した小規模発電も盛んです。


海洋資源と漁業の伝統

ノルウェー海北海に面しているため、タラニシンなどの海産資源に恵まれています。さらに北海油田も抱えており、石油・天然ガス輸出国としての顔も持っています。


このようにノルウェーは、氷河が刻んだ地形と豊かな海の恵みに支えられた国。自然の厳しさの中で培った知恵と工夫が、今の豊かさや持続可能な社会を形づくっているんですね。