パックス=ブリタニカ

パックス=ブリタニカ

パックス=ブリタニカ(イギリスによる平和)とは、19世紀半頃から20世紀初頭にかけ、主にヴィクトリア女王の治世において、イギリスが世界の覇権を握っていた時代のことです。

 

イギリスが、いちはやく産業革命を達成したことによる圧倒的な工業力・経済力・軍事力に物を言わせ、世界の警察然とふるまっていたことからこのように呼ばれています。

 

実際、この時代のイギリスは、植民地を広げに広げることで世界の四分の一をも支配下に起き、自由貿易を拡大、「世界の工場」として繁栄の頂点を極めていたのです。

 

「パックス=ブリタニカ」の由来

パックス=ブリタニカ(Pax Britannica)はラテン語で「イギリスの平和」という意味です。かつて広大な領土を支配したローマ帝国を、「パックス=ロマーナ」と称したのになぞらえたもので、「パクス(pax)」はローマ神話の平和と秩序の女神の名に由来しています。

 

「パックス=ブリタニカ」の衰退

「イギリスによる平和」とはいうものの、その実態は圧倒的な国力を背景に、アジアやアフリカなど非ヨーロッパ諸国に差別的・抑圧的な支配体制をしき、服従を強いていたのが実態でした。そういう支配を続けていると、当然現地住民の反発が生まれます。

 

さらに19世紀末からは、ドイツやアメリカ、ロシアなど新興国の台頭で覇権国としての地位がゆらぎだし、20世紀になると、二度の大戦による疲弊で相次ぐ植民地の独立を招き、パックス=ブリタニカの時代はついに終焉をみるのです。