
西ヨーロッパ諸国は、アメリカやカナダ、戦後アメリカの影響を色濃く受けた面が強く、日本とも文化・政治・経済・宗教において共通するところが多いです。そしてヨーロッパ史をリードしてきた強国が集中しているので、ヨーロッパ史を学ぶとなると、必然的に西ヨーロッパ諸国の歴史に重点を置くことになります。
一般的に使われる「西欧諸国」というのは、冷戦終結前からの資本主義国(冷戦時代における西側諸国)である場合が多く、国連基準の西欧諸国より範囲が広がります。国連基準の分類では西欧にイギリスは含まれませんが、ヨーロッパを歴史的・文化的な基準で東西に分ける場合、「イギリスは西欧(の1国)」と解釈するのが普通です。
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イギリス/アイルランド/フランス/ベルギー/オランダ/ルクセンブルク/ドイツ/ポルトガル/スペイン/イタリア/サンマリノ/バチカン/ギリシャ/ノルウェーなど
広義の西欧諸国は冷戦時代からの資本主義国やカトリック文化圏の国々を指します。
「西洋」というのはヨーロッパ文化(主にキリスト教圏のこと)が支配的な地域のことを指し、「洋(大きな海)の西に存在する地」という意味で、古来より「東洋」の対立概念として用いられてきました。そのため「西欧」というのは、あくまで西ヨーロッパ=ヨーロッパの西部地域のことですが、「西洋」といった場合、ヨーロッパに限らずアメリカやカナダ、オーストラリアなども含めた地域を指します。
「西欧」と「西洋」で五感が似ているのでで、誤解させたくなければ、「西ヨーロッパ」と言ったほうが間違いがないと思います。
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