ロシアの行政区分

ロシアは州、共和国、地方、自治州、自治管区など、全てあわせ83の構成主体からなる連邦共和国です。ここではそれぞれの構成主体の特徴について解説しています

 

 

数:46

 

州は全83ある連邦構成主体のうち最も多くを占めています。西側やコーカサスに近い地域に集中し、様々な民族が暮らすロシアの中でも主にロシア人が居住しています。連邦政府から任命された州知事が行政を指揮し、議会は州民により選出されます。性質としては地方とほとんど違いはありません。

 

地方

数:9

 

地方(край)は、ロシア中部、アジアとヨーロッパの境界付近、極東エリアなどに集中している連邦構成主体です。ロシア帝国時代に国境だった場所で、その名残が今でも行政区間に影響を及ぼしています。またロシア人以外の様々な民族も多く居住しています。州と同程度の権利を有し、連邦大統領に選出される知事が行政を指揮し、議会は州民に選出されます。

 

連邦市

数:3

 

「連邦市」は州や地方から独立した、連邦直属の大都市です。単独で州や地方と同等の強い権限を持っています。モスクワ、サンクトペテルブルク、セヴァストポリ※の3都市が連邦市にあたります。

 

セヴァストポリに関しては、もともとウクライナの特別市だったものを2014年のクリミア併合の際に、ロシアの連邦市として編入しました。しかし国際的には、この編入は認められておらず、いまだウクライナの都市であるとされています。

 

共和国

数:22

 

「共和国」はロシアの少数民族による自治が行なわれている地域区分です。それぞれの地域が、それぞれの憲法と大統領を持っていおり、州や地方より強い自治権が与えられています。

 

自治州

数:1

 

民族自治が行われている州です。ユダヤ人による自治が行なわれているユダヤ自治州が唯一の自治州です。

 

自治管区

数:4

 

先住少数民族による自治が行われている地域区分です。州以上、共和国未満の自治権が与えられています。チュクチ自治管区、ハンティ・マンシ自治管区、ネネツ自治管区、ヤマロ・ネネツ自治管区の4つが該当します。