サンジェルマン伯爵とは何をした人?〜不死の人〜


サンジェルマン伯爵の基本情報

 

誕生:1700年頃
死没:1784年ヘッセン
職業:学者・美術家・音楽家
伝承地:フランスを中心としたヨーロッパ各国
成立時期:18世紀
登場作品:『妖人奇人館』『カザノヴァ回想録』『ドイツ奇人街道』

 

サンジェルマン伯爵は18世紀に活躍したとされる伝説的人物です。ユダヤ系ポルトガル人で、スペイン王妃と貴族の間に生まれた非嫡出子(正式な婚姻関係にない男女の間に生まれた子)であるといわれています。別名は2000年以上生き続けていると自称したことから『不死の人』。本名はわかっておらず、大部分が謎に包まれた人物ですが、ヴォルテールなど実在した複数の人物がサンジェルマンについて語っているので、実在したことは確かです。教養が豊富なだけでなく、芸術家としても卓越した能力を発揮し、その人脈からルイ15世の宮廷にも出入りしていたと伝えられます。

 

サンジェルマン伯爵の逸話・伝説

  • 10か国以上の言語を自在に操っていた。
  • 暴君ネロと語り合ったことがある。
  • 薔薇十字団に所属していたことがある。
  • クラヴサンとヴァイオリンの名手であった。
  • 宝石に詳しく、ダイヤモンドの傷を消す秘法を知っていた。
  • 長寿の秘薬により数千年の時を生きており、古代の出来事をまるで自分が経験したかのように語っていた。
  • ヴォルテールはフリードリヒ2世にあてた手紙でサンジェルマンについて「決して死ぬことがなく、全てを知る人物」と書いている。
  • ナポレオン3世はサンジェルマンに関する真相を突き止めようと、彼に関する情報書類をテュイルリー宮殿に集めるよう警察に命じている。