ここではスイスの音楽について簡単に紹介します。国土の大半がアルプス山脈に所属する山岳地帯で農工業が発展しにくかった代わりに、傭兵の派遣によってその地位を確立し、現在では多くの国際機関の本部が置かれていることでも知られるスイスですが、音楽はどのように発展してきたのでしょうか。
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スイスの音楽で有名なのはなんといってもヨーデルでしょう。これは山岳地帯で生活する農民たちが、お互いや家畜に対して合図をするために用いていた独特の発声方法から生まれた歌唱方法です。
19世紀以降のヨーデルの伴奏には、エルゲリと呼ばれる特殊な形のアコーディオンがよく用いられます。アルプホルンやカウベルなどの民族楽器も、昔から山岳地帯での牧畜生活の中で生活の道具として用いられていたものです。
現代スイスでは、ロックやポップスなど他のジャンルももちろん人気がありますが、民族音楽の人気も衰えることがなく、人々の生活の中に深く根付いています。
貴重な写本の蒐集で有名なスイスのザンクト・ガレン修道院は、9〜10世紀ごろには、聖歌の一種であるセクエンツィアの中心地としても栄えていました。
また、いわゆる「クラシック音楽」の時代、つまり18〜19世紀ごろには特に合唱音楽が盛んでした。伝統音楽のヨーデルに、クラシック音楽の手法に沿って合唱のアレンジが加えられるようになったのもこのころです。
日本ではNコンの課題曲としても有名な、スイス民謡を原曲とする合唱曲。
日本人ヨーデル歌手のデビュー曲だった、ヨーデルの超絶技巧曲。
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