東ローマ帝国の秘密兵器「ギリシア火」とは?

東ローマ帝国とギリシア火

東ローマ帝国のギリシア火は7世紀に開発された強力な焼夷兵器である。海戦や防衛戦で圧倒的な威力を発揮し、帝国の存続に大きく貢献した。本ページでは、このあたりの歴史的背景とヨーロッパ文化との関連について詳しく掘り下げていく。

東ローマ帝国の秘密兵器「ギリシア火」とは?

東ローマ帝国は「ギリシア火」という秘密兵器を持っていたそうですが、これはどのような兵器だったのですか?

東ローマ帝国ギリシア火、ギリシア火薬というのは海戦において使われた一種の火炎放射器です。7世紀以降、東ローマ帝国への攻勢を強めるイスラム勢力との戦いにおいて活躍し、帝国を危機から救っています。


どんな兵器?

艦隊に装備し、硫黄や樹脂、軽油などを混ぜ合わせた可燃性の液体を、点火と併せて敵船に向けて発射するというもの。喰らったが最後、油がまとわりつくため水で消化できず、船が沈むまで燃え続けるため、無慈悲かつ強力な兵器として恐れられました。


製法について

ギリシア火はシリア出身のギリシア人カリニコスによって発明されたもので、その製法は国家機密事項であったため、東ローマの滅亡により未解明のままです。


『スキュリツェス年代記』の挿絵に描かれたギリシア火薬