全体主義というのは個人は全体のために行動すべしとする考え方です。そしてファシズムというのは、全体主義の一形態であり、国民国家が普通になった20世紀以降に台頭した国家主義思想のことです。
国家主義は、「国民が潤うには、国家に権力や富が集中する必要がある。」とする思想で、国家主義を柱とする政治体制は一国一党独裁を大前提としています。
戦間期ヨーロッパで権力を握ったファシスト達。ファランヘ党(スペイン)のフランコ、ナチス(ドイツ)のヒトラー、ファシスト党(イタリア)のムッソリーニ。
そのためファシズム政権下では、国民の上位に国が置かれ、国民は国のために存在している、ということになります。第一次大戦後〜第二次世界大戦に台頭したファシスト党(イタリア)やナチス(ドイツ)、ファランヘ党(スペイン)等はファシズム政党の筆頭として挙げられますね。
現在全体主義というと、国家主義とイコールになることが多いですが、国家という概念が生まれる前は「ローマ教会に従属すべし」という教皇至上主義でした。中世ヨーロッパというのはローマ教会が全盛を誇った時代なのでで、宗教的全体主義が蔓延していたのですね。
|
|
|
|