ウラジオストクの歴史

ウラジオストクの街並み

 

ウラジオストクは、ロシア南東部、太平洋・日本海岸に面し、シベリア横断鉄道・北洋航路の終点に位置する沿海州の州都です。ロシア極東艦隊や漁業基地が置かれており、ロシアの極東支配を支える重要な港湾の一つと位置付けられています。

 

 

都市名の由来

「ウラジオストク」とは、ロシア語で「東方(ウォストーク)を征服せよ(ウラジ)」という意味です。その近さから歴史的に関係が深い日本では、かつて浦潮、浦塩などと呼ばれていました。

 

都市の歴史

帝政期

ウラジオストクは、ロシア帝国時代の1860年に創設された海軍基地に起源を持ちます。1890年代末、シベリア鉄道が通じたことで貿易港として本格的に発展を始め、ロシアの極東政策活性化にともない、経済的・軍事的重要性を帯びるようになりました。

 

ロシア革命期

20世紀初頭のロシア革命期には、極東の革命運動の中心地となりました。ロシア内戦(1920〜22年)では、反革命軍(白軍)を支援するためシベリア出兵に参加した日本軍に占領されています。内戦が反革命軍の敗北に終わると日本軍は撤退し、ソ連の支配下に入りました。

 

冷戦期

冷戦期には、ソ連の閉鎖軍港となり外国人の立ち入りが禁止されていました。ソ連崩壊後の1992年に解放されるとともに、ロシア連邦の一都市となり、現在にいたります。