百年戦争の最中、ヨーロッパを襲った疫病は黒死病(ペスト)と言われています。発病すると高熱で苦しみ、最後には体中に黒い斑点が出来て死んでいくのでこのように呼ばれています。
黒死病は、中央アジアからジェノヴァの商人によって、ペスト菌がシチリア島に持ち込まれ、そこからヨーロッパ各地に広がっていったと考えられています。
その後、百年戦争を引き起こしたエドワード3世の次女ジョーンも、フランスの港町ボルドーにおいてペストにかかり死亡するなど、英仏両国で大規模な被害が発生し、戦局に大きく影響しました。
最終的に西ヨーロッパでは全人口の三分の一が死亡し、この人類史上最大規模のパンデミックによる人口激減は、ヨーロッパを封建社会から転換させる重要な画期となりました。
現代の学説では、当時ペスト菌は、ネズミが媒介となって感染拡大したと考えられている。
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