フランス革命中の1793年に、フランス西部のヴァンデー地方で起きた農民反乱を「ヴァンデーの農民反乱」といいます。
ヴァンデーは非常に貧しい農村だったのですが、カトリック教会への信仰心が浸透した地域でもあったので、反革命の立場で共和制への忠誠を拒否していました。そんな中で、ジャコバン派独裁政権の国民公会が発した徴兵令により一気に不満が頂点に達し、反乱が勃発したのです。
農民たちは軍事経験豊富な貴族や聖職者を指導者にして、カトリック王党軍という蜂起軍を組織し、一時は非常に大きな勢力となって国民公会に対峙しました。
ヴァンデの反乱の様子を描いた絵
しかし国民公会はすぐさま包囲戦を開始、弾圧に乗り出し、年内にはカトリック王党軍をほぼ壊滅状態に追いやっています。その後もゲリラ的抵抗は続くも、虐殺や放火など残忍な方法でそれをつぶしていきました。
96年7月に鎮圧宣言が出され、その後は革命に終止符を打ったナポレオンが、1801年ローマ教皇とコンコルダ(政教条約)を結び、カトリックへの迫害を辞めさせたことで、反乱自体も完全に終息しました。
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