大航海時代と絶対王政の関係とは?

 

大航海時代絶対王政との間にはとても深い関係があります。というのも、大航海時代のヨーロッパ諸国の海外進出は、絶対王政を維持・確立するために行われた面があるからです。

 

 

絶対王政とは

そもそも絶対王政とは、16世紀以降のヨーロッパで主流になった絶対的な権力を持つ国王のもと、国の政策が決定される政策のこと。封建制の衰退にともない台頭し、王権神授説と呼ばれる「王権は神から授けられた神聖不可侵のもの」とする思想を基盤にしていました。

 

絶対王政に必要なもの

絶対王政を維持する上で絶対的に必要とされたものがあります。それは常備軍と官僚制です。

 

絶対王政を支えるもの

 

常備軍
常備軍とは、平時から常に設置されている軍隊のこと。それまでは戦争が終われば軍隊はすぐ解散でしたが、それが常に設置され、国王の指揮下に置かれるようになりました。

 

官僚制
官僚制とは国王の政治をえり抜きのエリート(ほとんどが貴族)が補佐する役人集団体制のこと。

 

いずれも王権の強化と安定には不可欠でしたが、これを維持するためには、莫大なコスト(官僚に払う報酬、武器兵器など費用、訓練費用、兵の食糧費など)がかかります。

 

経済基盤がないことには絶対王政は維持できないのです。そこで各国は富の源泉である、新世界の金銀やアジアの香辛料を求め、海外進出を進めていった、というわけですね。

 

重商主義の推進

絶対王政諸国では、「重商主義」と呼ばれるひたすらに財源を膨らませる政策が推進され、植民地からの収奪に奔走しました。