株式投機の過熱、過剰生産、所得格差の拡大、そして国際金融の不均衡が恐慌の背景にあった。アメリカ発の危機が金本位制を通じて世界に拡散した。本ページでは、さらに経済構造の問題や国際情勢との関連などについても詳しく解説していく。

世界恐慌とファシズム台頭
恐慌による失業と社会不安が、強力な指導者や国家統制を求める世論を高め、ファシズム政権の台頭を後押しした。特にドイツやイタリアで顕著であった。本ページでは、さらに恐慌と政治変動の因果関係や各国事例などについても詳しく解説していく。
ファシズムが芽を出したのは、世界恐慌が起きるより前、第一次世界大戦後の1919年からです。この年、ヒトラーがナチスに入党し、ムッソリーニがファシズム運動を開始し、その運動を勢いづけたのが1929年、暗黒の木曜日に始まる世界的な大不況でした。
世界恐慌が起こると、戦後しばらく続いた国際協調ムードなど吹き飛び、社会不安を利用して大衆を動員し、反対派を弾圧するファシズムが噴出したのです。唯一世界恐慌に影響を受けなかった社会主義国ソ連の勢力拡大も、それに対抗する手段としてのファシズム台頭を後押ししました。
世界恐慌が起こると、イギリスやフランスなど「持てる国」は輸出を制限する保護貿易に走り、ドイツやイタリアなど「持たざる国」は生き残りと資源獲得のために軍拡と対外侵略に走りました。
ポーランドに進軍するドイツ軍とそれを見送るヒトラー
特にドイツは20年代から復興の兆しを見せていましたが、再び不況のどん底に落とされています。だからこそ、ベルサイユ体制打破、生存権を掲げるナチスが支持を集めるようになり、1933年に政権を獲得した後は、再軍備からチェコスロバキアの併合、果てはポーランド侵攻と侵略を推し進め、1939年には第二次世界大戦の火蓋を切ることとなるのです。
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