アイスランドにある「地球の裂け目」の正体とは?

アイスランドの国立公園シンクヴェトリル(アイスランド語: Tingvellir)には、各地に「ギャオ」と呼ばれる「地球の裂け目」が存在します。シンクヴェトリルは大西洋中央海嶺(ユーラシアプレートと北米プレートの境目)の地上露出部分にあたり、「裂け目」の正体は海嶺が東西に引っ張られる作用で形成された大地の亀裂です。本来「プレートとプレートの境界」というのは海底に存在するため、それが地上で観察できる唯一の場所といっていいこのシンクヴェトリルは地質学的にも非常に重要な場所です。なお「裂け目」は年間約2cmほどづつ広がっているため、アイスランドは年間少しずつ引き裂かれるように拡大を続けているということにもなります。

 

シンクヴェトリルの歴史

シンクヴェトリルとは「議会平原」という意味で、これはシンクヴェトリルが「世界最古の近代議会」といわれるアルシング発祥の地であることに由来しています。9世紀頃、ノルウェー王の圧政に耐えかねたノルマン人が、大西洋を渡りアイスランドへ大挙し、やがて全島各地の集落を政治的に統一する場アルシング(全島集会)をこの地に設け、島の法や秩序を定めるようになるのです。絶対王政、身分制議会が当たり前だった中世において、このような民主的な議会は希有なものでした。この歴史的な重要性から2004年には世界文化遺産に登録されています。