ガリバルディ（1807年 - 1882年）はイタリアの軍人で、イタリア統一戦争最大の功労者として知られる人物です。30年代から独立運動に積極的に関わるようになり、34年ジェノヴァにおける革命失敗により南米に亡命。ブラジル、ウルグアイの独立運動に参加しています。48年第一次イタリア独立戦争の勃発にともない帰国し、オーストリア軍との戦功で国民的英雄となりました。そして59年第二次イタリア独立戦争が開始されると、サルデーニャ王国軍の将軍に任命され、60年「赤シャツ千人隊」を率いて南イタリアへ進軍を開始。ブルボン軍を圧倒し、解放した南イタリアをサルデーニャ国王に献上することで、イタリア統一を（ほぼ）完成させたのです。その後はローマ、ヴェネツィアなど未回収地域奪還のため、幾度かの戦争に参加した後、数年の議員生活を経て公職から身を引きました。

 

ガリバルディの「赤シャツ隊」とは

ガリバルディの率いた部隊は1000人ほどの義勇軍であったことから「千人隊」と呼ばれており、またこの千人隊には、彼らが揃いの赤い制服を着ていたことから「赤シャツ隊」とも呼ばれています。

 

彼らが「赤シャツ」を着用し始めたのは、イタリアにおける蜂起が失敗し、南米に亡命している時のこと。当時のイタリア軍団は資金不足で、揃いの制服を買う余裕すらありませんでした。そこで食肉加工屋が「血が目立たないから」という理由で使っていた赤い作業着を安値で買い取り、制服にしたのです。

 

その後ガリバルディが戦功をあげ有名になるほど、赤シャツが革命家ガリバルディ、ひいては彼率いる千人隊のシンボルとして定着し、「赤シャツ隊」と呼ばれるようになったのです。実は「赤」が「革命」のシンボルカラーになっているのは、ガリバルディの影響によるところが大きいのです。