ギリシャ神話における「冥界の神」とは?

ギリシャ神話における冥界の神とは、クロノスとレイアの子で、ポセイドーンとゼウスの兄、ハーデースのことです。

 

「死」というものを司っている以上、オリュンポス十二神には数えられないことが多いですが、ギリシャ神話でも名だたる弟たちに次ぐ実力の持ち主であるため、その一角として名を連ねることもあります。

 

ハーデースの来歴

ハーデースは生まれてすぐ、「成長した子に権力を奪われる」と恐れた父、クロノスに丸飲みにされるという悲劇に合います。

 

しかしそれを弟ゼウスに助けられ、兄弟で父クロノスを打倒。その後、ポセイドーンも含めた三兄弟とくじで世界を分け合い、冥府と地底を割り当てられたのです。

 

ハーデースの妻は、ゼウスの娘、ペルセポネーです。ハーデースはゼウスの許可を得て、ペルセポネーを冥府へと連れ去りました。

 

ペルセポネーは地上や母を恋しがり、嘆いてばかりだったと言われています。

 

しかし一方で、ギリシャ神話の英雄たちが冥府に下った際には、ハーデースと共に王座にあり、恐るべき「冥府の女王」としても伝えられています。

 

冥界の神ハーデースのもうひとつの素顔

ハーデースは、冥界の主として恐怖の象徴とされることが多いです。

 

映画などではこの側面が特に強調されることになり、ゼウスと対をなす悪役として描かれることも少なくありません。

 

しかしその一方でハーデースは、「全ての者を受け入れる神」として信仰の対象であったのも事実です。

 

その理由は、神々に目を掛けられるほどの英雄は除いて、普通の人間は金持ちも貧者も関係なく、死後は冥界へと下るためです。

 

また、ペルセポネーに恋をした際はどうして良いか分からず戸惑ったり、オルフェウスの竪琴に心を動かされ涙を流すなど、豊かな感受性の持ち主でもありました。