ブリュンヒルドとは何をした人?〜西ゴート女王ブルンヒルドがモデル〜

ブリュンヒルド/ガストン・ビュシエール画

 

ブリュンヒルドの基本情報

 

職業:女王
夫:ブルグント王グンテル
伝承地:ドイツ
成立時期:13世紀
登場作品:ニーベルンゲンの歌

 

ブリュンヒルド(bruniahiltia)はゲルマン民族に伝わる英雄譚に登場する女性です。名前は「brunia」は「鎧」を、「hiltia」は「争い」を意味しており、6世紀後半に西ゴート王国を支配していたブルンヒルドがモデルになったと考えられています。
『ニーベルンゲンの歌』ではイースラントの女王で武術の達人として描かれ、求婚してきたブルグントの王グンテルと武術の決闘で敗れ、結婚することになりますが、クリームヒルト(グンテルの妹)の暴露でこれがジークフリート(クリームヒルトの夫)の策謀の結果であるとわかり、激昂。ジークフリートを殺害するという顛末になっています。

 

 

ブリュンヒルドの登場する作品

『ヴォルスンガ・サガ』

北欧に伝わるサガ。ヴォルスング一族の起源と衰退が主題だが、シグルドとブリュンヒルドの物語も重要な要素として描かれる。

 

『ニーベルンゲンの歌』

ドイツ語圏に伝わる英雄叙事詩。同作ではアマゾネスのような屈強な女王として描かれている。ブルグントの王グンテルと結婚させられた後、ジークフリートに死をもたらす役割を演じる。

 

『ニーベルングの指環』

リヒャルト・ワーグナーによる楽劇。英雄をヴァルハラに導くワルキューレの1人という重要なキャラクターとして登場し、同作のヒットにより現代のブリュンヒルドイメージに大きな影響を与えた。