オーストリアの食文化は、ヨーロッパでも屈指の多様性を持つことで知られます。これはオーストリアが、ヨーロッパの中欧、東西の分岐点に位置し、古来より民族流入がさかんな地であったこと、全ヨーロッパの覇権を握っていたハプスブルク帝国時代に、その中心地として多様な食文化を受け入れ、発展してきたこと等が背景にあります。
オーストリアでは宮廷料理と呼ばれる華やかな食文化が花開きました。様々な国に接するオーストリアにおいて、宮廷に要人を招き、もてなすことは外交上非常に重視され、宴会ではハイレベルなコース料理が振る舞われたのです。
オーストリアの名物菓子ザッハートルテが生まれたのも、ウィーン体制の主導者で有名な宰相メッテルニヒが、海外要人をもてなす宴会のために作らせたお菓子と言われています。
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