ヘカタイオスとは何をした人?〜『世界案内記』を執筆〜

ヘカタイオスの故郷ミレトスの円形闘技場

 

ヘカタイオスの基本情報

 

生誕:前550年頃ミレトスにて
死没:前475年頃
民族:ギリシア人
主著:『世界案内記』『系譜』

 

ヘカタイオス(前550年頃 - 前475年頃)は前6世紀後半から前5世紀前半にかけ活躍した古代ギリシアの歴史家および地理学者で、『世界案内記』『系譜』(もしくは『歴史』)の著者として知られる人物です。ミレトスの裕福な家の出で、ペルシア戦争(前492年頃)の始まる頃から、旅やその経験に基づいた執筆活動に専念するようになりました。

 

ヘカタイオスの作品

『Ges Periodos(世界概観)』

ヘカタイオスが地中海世界を旅行し、各地で知った諸民族の風習や文化、地理、物語などを記述。ヘロドトスの先駆的役割を果たしました。全二巻からなり、1巻はヨーロッパ、2巻はアジア・アフリカについて書かれています。

 

『Genealogiai(系譜)』

ギリシャに伝わる神話や伝説に合理的かつ体系的にアプローチしたもの。懐疑主義に立脚した作品で、神話と歴史的事実を区別して、旧家の祖先とされる神話の英雄達に対し疑問を呈しています。このような功績からヘカタイオスはギリシアで最初のロゴグラポスともいわれています。