ハンガリーは中央ヨーロッパに位置する、国土面積でいえば、日本の1/4程度の小さな国ですが、日本に敗けず劣らずの料理多様性を誇っています。その多様性のルーツはどこから来ているのでしょうか。
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ハンガリー人は、マジャル人という遊牧民族を祖先に持ちます。家畜を育てながら、平原を移動して暮らしていたマジャル人の食文化は、火を使って調理する肉料理が主流で、それが今のハンガリーの食文化にも通じています。
ハンガリーの郷土料理である、グヤーシュという肉入りスープも、マジャル人の食文化に起源を持っているのです。
ハンガリーの名物料理グヤーシュ
ハンガリーは7つもの国に囲まれた内陸国。その地理的特性故に、古くより、異なる文化圏から影響を受けやすい場所でした。つまり、ハンガリーの料理多様性は、移民や侵略を含め、様々な食文化が、周囲から流入してきた歴史が関係しています。
ハンガリー料理というのは、マジャル人の伝統を継承しつつ、ドイツやイタリア、トルコなど、海外の食文化も融合させた、唯一無二の存在となっているのです。
現在のハンガリー料理において、必需品ともいえるパプリカも、オスマン帝国時代に、パプリカのルーツである唐辛子がハンガリーにもたらされ、長い時間をかけて品種改良を重ねた結果、生み出されたものです。
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