ポルトガルとスペインは、共にイベリア半島を国土とする隣国であり、文化も環境も似ています。その為、食文化も似ているだろうと思われがちですが、実際はどうなのでしょうか。
ポルトガルは7地方に分けられていますが、調理方法や使われる食材に地域差があまりありません。一方、スペインは「スペイン料理」と一括りにすることが難しいくらい、地方によって食材や調理方法が異なります。
「スペインのどこに行ってもあるものはワイン、オルチャータ、クァハーダだけ」という皮肉が生まれるくらい、スペインの食文化は地域色が強いのです。
・オルチャータ:タイガーナッツを原料にした飲み物。
・クァハーダ:素焼きの壺に入ったヨーグルト。
ポルトガル料理で主に使われている香辛料は、ピリピリ、シナモン、パプリカパウダー、ベイリーフ、コリアンダーなど。特にコリアンダーの葉を料理に多用するのは、西ヨーロッパではポルトガルくらいです。
一方スペインでは、サフラン、パプリカパウダー、ローズマリー、タイム、イタリアンパセリを多用するなど、両国では使用する香辛料に大きな違いがあります。
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