北欧神話における「雷の神」とは?

北欧神話における「雷の神」とは、トールのことです。ここでは、北欧神話のみならずゲルマン民族に広く信仰された神、トールについて解説していきます。

 

 

雷の神、トールの来歴

アース神族の一員であるトールは、雷の神にして、北欧神話に登場する神々の中でも、“最強”と名高い戦神です。

 

主に農民に信仰された神であり、もともとはオーディンと同格か、それ以上の地位があったと言われています。

 

その後、戦士階級が台頭してきたため、後世になって北欧神話を体系的に記した『エッダ』ではオーディンの息子とされますが、スウェーデンに存在していた北欧神話の聖地、ウプサラの神殿にはトール、オーディン、フレイの3神の像があり、トールの像は最も大きく、真ん中に置かれていたということです。

 

芸術作品においてトールは、燃えるような目と赤い髪、赤い髭を持つ大男として描かれることが多く、常にミョルニルという、稲妻を象徴する槌を手にしています。

 

武勇を重んじる好漢とされていますが、その反面、単純で激しやすい面もありました。

 

気に入らない相手にはミョルニルを使い脅しに出るといった傾向がもあったようですが、怯える弱者に対して怒りを長く持続させることはなかったと言われています。

 

『エッダ』におけるトール

『エッダ』の中で、トールはオーディンの息子とされましたが、その中でも『巨人ヒミルとの大蛇釣り』や『巨人ゲイルロズ退治』など、彼の武勇は数多く語られています。

 

またラグナロクでは、巨大な毒蛇ヨルムンガンドと戦い致命傷を与えますが、その毒を浴びてしまい、倒れたとされています。