ルーマニア語の歴史

ルーマニア語の歴史

ルーマニア語の歴史は、古代ローマ帝国属州ダキアでラテン語が広まったことに始まる。中世にはスラヴ語やギリシア語の影響を受けつつもラテン系言語の特徴を保ち続けた。本ページでは、ルーマニア語の成立や発展過程、歴史的背景などを理解する上で重要なこのテーマについて、より詳しく探っていこうと思う。

ルーマニア語の歴史

ルーマニア語はインドヨーロッパ語族イタリック語派ロマンス諸語に属し、ラテン文字を使用する言語で、ラテン文字の公用語です。ルーマニア国外でもモルドバセルビアハンガリーなどで話者が存在し、総話者言語人口は2600万人ほど。ここではそんなルーマニア語の歴史について解説していきます。


ルーマニア語が成立するまで

古代ローマ帝国時代のトラキア人・ダキア人の方言がバルカン・ロマンス語に発展。中世以後は、バルカン・ロマンス語の方言の一つが、スラブ諸語の強い影響を受ける中でルーマニア語の基礎が確立されました。


このような歴史から、もともとスラブ語の影響が極めて強かったのですが、18世紀にロマンス語化(スラブ諸語の語彙をラテン語系に代替)が進められたことで、現在のルーマニア語が誕生したのです。


19世紀後半にはルーマニア統一国家が成立し、それまで用いられていたキリル文字が放棄され、ラテン文字が使われるようになりました。