フィンランドと日本の関係史

 

時は江戸時代。大黒屋光太夫ら日本人がロシアに漂流した際、彼らを援助し、ロシア皇帝エカテリーナ2世に謁見させた人物、エーリク・ラクスマンはフィンランド人として知られています。また、彼らを率いて日本に送ったエーリクの息子アダム・ラクスマンは、フィンランド人初の訪日者となりました。

 

 

国交の樹立

かつてフィンランドは、スウェーデンの支配下に置かれていましたが、スウェーデンがロシアとの勢力争いに敗れてからは、ロシアの支配下に入っています。

 

ロシアからの独立を遂げたのは、ロシア革命後の混乱に乗じた1917年12月のことで、日本は1919年5月にフィンランドを正式な主権国家として承認しています。両国の正式な外交関係はこの時から始まりました。

 

第二次世界大戦中の関係

第二次世界大戦において、フィンランドはソ連と敵対関係になり「冬戦争」、「継続戦争」という2つの戦争を経験しています。

 

そのため、対ソ戦を念頭に置いた、ドイツ主導の防共協定に、日本と共に加盟していましたので、日本とは事実上同盟関係にあったといえます。

 

国交断絶

しかし戦争末期になると、フィンランドは、ドイツの劣勢を受け連合国側に回った為、枢軸国の日本との関係は断絶されています。

 

第二次世界大戦後の関係

第二次世界大戦末期で断たれてしまった、日本とフィンランドの関係ですが、終戦後、サンフランシスコ平和条約が発効された1952年8月に、お互いに総領事を任命することで、関係を回復しました。その後は、現在に至るまで良好な関係を保っているといます。