イギリスの移民政策をわかりやすく解説

イギリスの移民政策

イギリスの移民政策は、ブレグジットを機に大きく転換した。EU域内自由移動が終了し、技能ベースの移民選別制度が導入されている。本ページでは、イギリスの移民政策や政治的背景、社会的意義などを理解する上で重要なこのテーマについて、より詳しく探っていこうと思う。

イギリスの移民政策をわかりやすく解説

イギリスは移民労働者を大勢受け入れてきており、その結果今やイギリスは、街を歩けばアフリカ系、アジア系、ラテン系など様々な人種にめぐり合う多民族国家となっています。18世紀以降、産業革命による工業化で工場での雇用を求めて各地から移住者がやってくるようになり、20世紀以降は労働力不足の緩和を目的に政府が積極的に移民の受け入れを開始しています。第二次世界大戦後にも急増し、2000年代前半には母国における深刻な失業率を受けて、東欧諸国(特にポーランド)からの移民が激増しています(1900年代末から2000年代初頭にかけて、およそ200万人もの移民がイギリスに渡った)。


移民受け入れの問題

悪質な雇い主による過酷労働、搾取など移民労働者に対する不当な待遇。また安価な移民労働者により職を奪われることへの反感、移民を税金で保護することへの反感など、移民受け入れを良く思っていないイギリス国民も少なくありません。


近年は人権意識の浸透でかなり緩和されたものの、70年代末から80年代半ばには、白人による差別に対する抗議として、移民二世による暴動が頻繁に起きていました。