
アレウトの民は、海の声を聴き、霧の中に道を見いだす。
彼らの暮らしは風とともにあり、静けさに満ちていた。
─ 民族誌学者・ウォルデマー・ジョセフ・ジョクル(1887 - 1956)
アレウト族(アリュートとも)は、北太平洋に弧状に連なるアリューシャン列島の、アラスカ半島(アメリカ領)とコマンドル諸島(ロシア領)に居住する人口数百人程度の先住民族です。エスキモー語と同系統の言語を話し、海岸部を拠点に、海獣(アシカ、オットセイ、ラッコなど)を対象とした狩猟、織物などを伝統的生業としています。
19世紀に描かれたアレウト族の絵
18世紀末、アラスカがまだロシア帝国領だった時代に定住が始まりました。のちに米国に売却されましたが、アリューシャン列島のコマンドル諸島だけは唯一、カムチャッカ地方に属すロシア領として残りました。
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