ヘルマン・フォーゲル画『スパルタクスの最期』/スパルタクスの乱の鎮圧はクラッスス最大の武功とされる
クラッススの基本情報
本名:マルクス・リキニウス・クラッスス
別名:「富者Dives」
誕生:前115年頃カルラエ(現トルコ・ハッラーン)
死没:前53年パルティア
地位:執政官
実績:スパルタクスの乱の鎮圧/第一次三頭政治の結成
クラッスス(前115年頃 - 前53年)は古代ローマ共和政末期の政治家で、ポンペイウスやカエサルとともに三頭政治をなした屈指の大富豪として知られる人物です。あだ名は「富者Dives」。プレブスの有力氏族出身で、高利貸や鉱山経営による巨万の富を背景に元老院入り。前73年、剣闘士奴隷スパルタクスによる史上最大の奴隷反乱「スパルタクスの乱」を鎮圧し名声を高め、前70年ポンペイウスとともに執政官になりました。そして前60年に反元老院という利害の一致によりカエサル、ポンペイウスとともに第一次三頭政治を開始したのです。政治的にも経済的にもこれ以上とない成功を収めたクラッススでしたが、武功で勝る二人への対抗心からパルティア遠征を強行。しかし敵に捕らえられ、溶けた金を口に流し込まれるという無残な形で最期を終えました。
クラッススは地位も金にも困っていませんでしたが、カエサルやポンペイウスと比べて圧倒的に劣っていたのは「戦功」でした。そこで彼は誰も成し遂げられなかったパルティア征服に野心を燃やすのですが、カエサルやポンペイウスほどの軍才もなかったので、「パルティアンショット」はじめパルティアの巧みな戦術に対応出来ず返り討ちにされてしまいます。
クラッススはその後、敵軍に捕らえられて、「溶かした金を口に注がれる」という無残な方法で殺害されたと伝えられています。
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