アフリカ植民地化の現在への影響とは?

ヨーロッパ列強がアフリカを植民地化したことは現在にどのように影響を与えていますか?

ヨーロッパのアフリカ進出の主な影響としては、「奴隷貿易」と「アフリカ分割」の二つが挙げられます。

 

奴隷貿易の影響

アフリカの植民地化は大航海時代の開幕とともに始まり、新大陸での鉱山開発、プランテーション経営の進展とともに、奴隷貿易の交易拠点として沿岸部の支配が強化されていきました。

 

奴隷貿易全盛の時代に大量の黒人奴隷が捕らえられ、アフリカの労働力が搾取されたことは、アフリカにおける生産性を著しく低下させ、社会の立ち遅れに繋がったともいわれています。

 

アフリカ分割の影響

19世紀以降、奴隷貿易は廃止に向かいますが、同時期の産業革命の進展により、今度は工業製品の原料供給地や労働市場としてアフリカに大きな価値が見出されるようになります。

 

19世紀後半から、アフリカを舞台に「アフリカ分割」と呼ばれるヨーロッパ列強による陣取り合戦が始まった理由です。

 

アフリカの国境

 

地図でアフリカを眺めていれば、↑のように不自然に真っ直ぐな国境線が目につくと思いますが、これはアフリカ分割で、西洋列強が勢力範囲を勝手に「線引き」してしまった結果なのです。

 

民族分断や対立の発生

地形や民族分布などにお構いなくに線を引いてしまったので、無理やり同グループに押し込められた民族の分断や対立を生み、アフリカ人同士で争い合うようになってしまいました。

 

これがもとに発生した多くの紛争は、アフリカの政治・経済・環境様々な面で現在にまで影響を残しているのです。

 

アフリカの植民地政策を推し進めたセシル・ローズ(1853 - 1902)に対する風刺画