重商主義とは金銀の蓄積(重金主義)や貿易産業の保護育成(貿易差額主義)により、国を大きくしていこうという考え方です。それに対して資本主義というのは、民間の産業活動をさかんにして国を潤そうという考え方です。
つまり資本主義は自由な経済活動が前提になっているので、とりわけ後期に主流になった、国が産業を統制する貿易差額主義とは水と油の関係になります。
水と油といっても、重商主義は資本主義の下地となった側面は否めません。というのも、イギリスは重商主義(貿易差額主義)を推し進め、富を蓄積させることにより、資本家※を誕生させました。そして産業革命以降、「資本家と労働者階級」という関係が確立されたことで、資本主義が世の中の主流になっていった・・・という流れがあるからです。
「自分で工場を運営し、労働者を雇える資本家」の存在は産業革命に不可欠な要素でした。だからこそ最速で資本家を育てたイギリスは、最速で産業革命を達成することができたのです。
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