セルビア国旗の色の意味とは?

セルビアの国旗

 

セルビアの国旗は上から赤・青・白の横縞3色を配し、中央・旗竿よりに国章が配置されたデザインになっており、赤が尊い血の犠牲、青が澄んだ空、白がまばゆい光明を表しています。(三色部分を逆さまにするとロシアの国旗と同じ配色になります)また国章に関しては、双頭の白ワシは東ローマ帝国を、ワシが抱える盾はセルビア国民を、十字架はセルビア正教会を象徴しています。4つの火打鉄はCの字とされ、「団結のみがセルビア人を救う」というセルビア語の言葉の頭文字から来ています。

 

国旗の歴史

セルビアは元々セルビア・モンテネグロという連邦国家を構成する1国であり、モンテネグロの分離により現在の形になったのは2006年とわりと最近のこと。国旗が正式に制定されたのもその4年後の2010年とかなり最近のことです。しかし国旗そのものは独立以前の連邦国家時代から存在し、ワールドカップなどでもセルビア人により使われていました。

 

セルビア史概説

 

第二次大戦中、ドイツ占領下のセルビアではチトーなど人民解放軍(パルチザン)による抵抗運動が展開されていました。ドイツが連合国に敗れた後は、チトー主導でセルビア、モンテネグロクロアチアなどバルカン半島の国々が束ねられ、ユーゴスラビア社会主義連邦共和国という国が成立します。チトー亡き後にユーゴスラビア連邦共和国が成立(1992年)、後に改称しセルビア=モンテネグロが成立(2003年)します。そして2006年にセルビア・モンテネグロが解体したことで、独立国家セルビア共和国が成立したのです。