ドイツの森林事情〜林業さかんな「森の国」〜

ドイツ語で「黒い森」を意味するシュヴァルツヴァルト

 

ドイツは「森の国」と呼ばれるほど森林豊かで、国土の3分の1は森に覆われています。とりわけ中部の山岳地帯はいっそう緑が生い茂っており、林業の一大拠点にもなっているのです。植生は落葉樹が主ですが、近年は植林により針葉樹も増加傾向にあります。

 

 

シュヴァルツヴァルト

位置:ドイツ南西部バーデン地方
面積:約5180平方キロ
樹種:ドイツトウヒ、オーク、ブナ等

 

名称はドイツ語で「黒い森」を意味し、トウヒの密集によって暗く見えることに由来しています。紀元前800年頃からケルト人が住み始め、「神の住む山」として信仰の対象であったとされます。木材を産出する林業、サイクリングや乗馬などのレクリエーションがさかんな他、ヨーロッパオオライチョウや狼などの希少動物も多いことから、自然保護区に指定されています。

 

オーバープファルツの森

位置:ドイツ・バイエルン州、チェコとの国境地帯
面積:全長100km

 

チェコとの国境にまたがる、深い渓谷が目立つ中低山地です。中世に建てられた城が保全されており、同時代には有数の工業地帯であったことから、「中世のルール地方」と呼ばれています。

 

テューリンゲンの森

位置:ドイツ・テューリンゲン州
面積:全長約150km、全幅約35km

 

豊かな森林地帯ですが、「フランケンシュタイン」と呼ばれる火山性の岩石地帯も多くみられます。ハイキングやウィンタースポーツがさかんです。