クレタ文明の文字とは?

クレタ文明の文字

クレタ文明の文字は、線文字Aと呼ばれる独自の表記体系だ。未解読のまま残されており、交易や行政に用いられたと考えられる。本ページでは、ヨーロッパの古代文字や記録文化、文明研究の課題などを理解する上で重要なこのテーマについて、より詳しく探っていこうと思う。

クレタ文明の文字とは?

クレタ文明で使われていた文字について詳しく教えてください。

1900年イギリスの考古学者アーサー・エヴァンズがクレタ島でクノッソス遺跡を見つけ出し、線文字A、線文字Bなどが刻まれた粘土板を発見しました。そしてクレタ文明下で使われていたのは、以下の線文字Aであり、線文字Bと異なりいまだ未解明の文字となっています。


線文字A


線文字Aと線文字Bの違い

線文字Aと線文字Bの使用時期や解読状況の比較を以下にまとめました。


線文字A 線文字B
使用時期 紀元前18世紀~紀元前15世紀頃 紀元前16世紀~紀元前12世紀頃
解読状況 資料が少なく、法則性もみられないことから2022年現在まで解読に至らず。ミノア語を表記しているものと思われる。 ギリシア本土でも多くの資料が発見され、1952年に解読されギリシア語を表すものと判明。