戦間期ヨーロッパ経済はどう動いた?

 

第一次“世界”大戦とはいうものの、主な戦闘はほとんどヨーロッパで行われていました。ヨーロッパ諸国は多額の戦費を費やしたことで、敗戦国はもちろんのこと、戦勝国も経済的深手を負っています。

 

世界恐慌とブロック経済による平和協調ムードの崩壊

経済協力や国際協調の努力で、20年代半ば頃からようやく復興の兆しが見えるも、29年「暗黒の木曜日」に端を発する世界恐慌で再びヨーロッパを闇が覆います。

 

深刻な不景気を受け、自国産業保護のため「持てる国」はブロック経済体制をとり、「持たざる国」では社会不安からファシズム勢力が伸長し、存立を掲げて軍事拡大や侵略に走ります。

 

20年代の平和協調ムードはもはや存在しませんでした。

 

その帰結が、ファシズムの筆頭であったナチスドイツによるポーランド侵攻であり、20年間の平和が終わり、ヨーロッパは再び世界大戦に身を投じていくのです。