スラヴ神話における「海の神」とは?

スラヴ神話とは、ポーランドウクライナロシアなど、スラヴ系民族が広く分布する東ヨーロッパの神話のことを指します。スラヴ神話の海の神について探ることは、古代スラヴ人々が自然(とりわけ海)をどのように理解し、尊敬し、その中で生きていたのかを理解する鍵となります。

 

 

 

 

スラヴ神話における海の神

スラヴ神話における海の神は、その神話体系の中でも特に重要な存在です。スラヴ人たちは生活の大部分を自然と共に過ごしていたため、海や川、湖などの水域は生活の場であり、また神聖視される存在でした。そのため、水を司る神々は信仰の中心に位置していました。

 

中でも海の神は特に、「ヴェレス」として知られています。彼はスラヴ神話における地と水の神であり、豊穣と富、音楽と魔術を司ります。また、彼は死者の世界の守護者でもありました。

 

ただし11世紀のキエフ大公ウラジーミルのキリスト教改宗をきっかけに、ヴェレス始め、スラヴ神話への神々への信仰は薄れていきました。

 

ヴェレスの信仰

ヴェレスの信仰は、古代スラヴ人の間では非常に広く行われていました。彼の像は通常、熊の形をしていたとされ、信仰の場である神聖な木の下に、像が祭られることが多かったのです。

 

キリスト教の普及と共にヴェレスへの信仰は衰退しましたが、一部の地域では根強く信仰が続いたといいます。これは、ヴェレスがスラヴ人たちの生活と深く結びついていたことを表しているといえるでしょう。

 

ソース: "Slavic Mythology", Encyclopedia Britannica, Retrieved 2023-06-21

 

スラヴ神話における海の神、ヴェレスは、古代スラヴ人たちの生活と信仰の中心に深く関わっていました。彼は自然と豊穣を司る神として、また死者の世界の守護者として尊敬されていました。キリスト教の普及により信仰は薄れていきましたが、それでも、一部地域で信仰が続いていたという事実は、彼がスラヴ人たちの生活にどれほど深く結びついていたかを示しています。