ジャン・ポール・ローレンス画『ティベリウスの死』
ティベリウスの基本情報
本名:ティベリウス・ユリウス・カエサル
在位:紀元14年 - 紀元37年
誕生:前42年
死没:後37年
拠点:カプリ島
王朝:ユリウス=クラウディウス朝
政策:ゲルマニア・パンノニア・パルティア平定/金融危機対策
ティベリウス(前42年 - 後37年)は第二代ローマ皇帝で、初代アウグストゥスの理念を引き継ぎ善政を敷いた功績が認められています。ゲルマニア・パンノニア・パルティア平定をはじめとした数々の武功によりアウグストゥスに気に入られ、養子として後継者に選ばれ、即位後は属州統治や金融危機対策に尽力しました。しかしカプリ島に隠遁しながら書簡で指示を出すという民衆と距離を置く治世をずっと続けていたため、存在感も人気も薄かったようです。
ティベリウスはローマ帝政を創始したアウグストゥスの後を次いだ第二代皇帝として有名ですが、誰もがその功績を認めるアウグストゥスに対して、ティベリウスに関してはあまり良い評価があるとはいえません。
特別悪い政治を行ったとも言われませんが、治世中、政策指揮の大半をカプリ島に隠居しながら行っていたため、市民軽視と批判されていました。とりわけ歴史家のタキトゥスはティベリウスを酷評しています。
一方でヴォルテールやモムゼンのように後世ティベリウスを再評価する向きもあり、実際彼は能力さえあれば出自に関係なく重用したため、有能な人材が育ち出世しやすい環境の形成に貢献し、帝国繁栄の基礎をさらに固めたという評価も珍しくありません。
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