ローマ帝国(帝政時代の古代ローマ)はその成立以来、200年間、「ローマの平和(Pax Romana)」と呼ばれる平和と繁栄を享受しました。その主な要因としては以下の3つが挙げられます。
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アウグストゥスのローマ皇帝即位から、五賢帝最後の皇帝マルクス・アンレリウス・アントヌニスの死去にいたるまで、国境の守りは固く、異民族の侵入もなく、国内の治安は安定していました。
国内の治安が安定したことで、交通や物資の交流がさかんになり、商業的にも繁栄したのです。
ローマ帝国の繁栄に大きく寄与したとされるのが、1世紀末から2世紀後期に君臨していた5人の皇帝です。
この5人が君臨した時代は五賢帝時代と呼ばれ、パックス・ロマーナの大部分を占めています。とりわけトラヤヌス帝の治世でローマの版図は小アジアにまでおよび、過去最大になりました。
五賢帝の1人トラヤヌス
パックス・ロマーナの時代になると、地中海貿易はいっそうさかんに行われるようになりました。オリエント世界を支配下に治めたことで、東方との繋がりが密接となり、香辛料や絹の交易により、莫大な利益をあげました。
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