ポルトガルの国民食である塩漬けの干し鱈「バカリャウ」
ポルトガル料理といえば、魚料理が非常に豊富で、特に「バカリャウ」と呼ばれる塩漬けの干し鱈が有名です。バカリャウはポルトガルの家庭料理の定番であり、祭りや特別なイベントでもよく振る舞われます。この記事では、バカリャウの起源と歴史について詳しく解説します。
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バカリャウは、ポルトガル語で「タラの塩漬け」を指す言葉です。
タラの塩漬けは、中世のヨーロッパで非常に重要な保存食でした。当時、冷蔵技術がなかったため、魚を塩漬けにすることで腐食を抑制し、長期間保存していたんですね。
ポルトガルは、15世紀から16世紀にかけて、大航海時代を迎え、やがては植民地拡大によりポルトガル海上帝国を築き上げました。そしてポルトガルの船乗りたちは、長い航海の際に保存食としてバカリャウを持ち込んでいました。つまりバカリャウはポルトガルの全盛期を支えていたんですね。
19世紀に入り、塩漬けタラの生産量が増加し、バカリャウはポルトガルの家庭で一般的な食品となりました。
バカリャウは、そのままでは食べられません。バカリャウを使った料理を作る前に、塩を取り除き、水分を戻すための下処理が必要です。通常、冷水に1日から2日間浸けることで、塩分を抜き、水分を戻します。
バカリャウを使った料理は、ポルトガル全土で多くのバリエーションがあり、グリル、フライ、バッキャオ、カトプラーナなどが有名です。
バカリャウは、中世のヨーロッパで開発された保存食であり、ポルトガルの大航海時代において船乗りたちの食料として重要な役割を果たしました。19世紀に入ると、バカリャウはポルトガルの家庭で一般的な食品となり、今日では多くのバリエーションの料理が存在しています。バカリャウの歴史とその料理法を知ることで、ポルトガルの文化と歴史についてより深く理解することができるでしょう。
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