ヨーロッパの移民・難民問題

移民とはよりよい職や生活の場を求めて、母国を離れ外国に移住することです。ヨーロッパというのは先史時代から続く民族移動(移住)の繰り返し、それにともなう文化の混合により形成された「世界最大の移民文化圏」ともいえます。さらにいえば、移民は現在進行形で行われており、近年さかんにニューストピックになるのは、アフリカ、中東というヨーロッパに隣接する政情不安定な地域から押し寄せてくる難民です。

 

 

「難民」とは移民の中でもとりわけ生命の危険を感じて、母国から逃れてきた人々のことを指し、欧州各国は人道的観点から難民受け入れを推進していますが(「ヨーロッパ」という単位でみれば難民受け入れ数はアメリカを上回り世界一)、それに対して「自国民の安全を脅かす」「財政や福祉を圧迫する」「社会の秩序を乱す」など国民からの批判もあり、各国政府は苦しい選択を迫られているのです。