東ローマ帝国はローマ帝国の東方領土として成立した国なので、初期の頃は、公服として古代ローマの伝統衣服トガが着られていました。またキリスト教徒の間ではローマ帝国末期から引き続き、ダルマティカが着られていました。
東方はもともとギリシア人地域であったことから、時代が下るごとにギリシア化が進行し、6世紀中には誰もトガを着なくなっています。
代わりに上流階級を示す身分標識としてパルダメントゥムと呼ばれるマントが着られるようになったり、ローマ時代には野蛮な身なりと考えられていたゲルマン人のズボン型※の民族服が、着られるようになるなど、服飾文化に変化が起こっています。
※ゲルマン人の原住地である北欧において、ズボンは寒さや湿地から身を守る上で必要なものでした。
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