アイスランドの溶岩地帯
アイスランドは「火と氷の国」とも呼ばれる通り、陸地の大部分が氷河、溶岩、荒野などに覆われており、国土に占める森林面積の割合は0.3〜0.5%程度しかありません。「ヨーロッパで最も森林の少ない国」とすらいえますが、なぜここまで森林が少ないのでしょうか。
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実はアイスランドも、バイキングによる植民が始まる前は、島の30〜40%がカバ林に覆われていたと伝えられています。しかし人類が定住を始めると、放牧地、燃料資源、住宅資材などのために、そのほとんどが伐採されてしまったのです。
さらに木々の発育に適さない寒冷・乾燥な気候、降りしきる火山灰といった悪条件も重なり、多くの土壌が侵食され、国土の砂漠化はみるみる進行していきました。
現在アイスランドの森林資源は、ポプラやトネリコといった低木が、ラーガルフリョゥト近くのハトルオルムススターザルスコゥグルや、アークレイリ近くのヴァグラスコゥグルなどに、わずかに残るのみとなっています。
しかし近年は、砂漠化の進行を食い止め、かつての森を復活させる為、植林活動もさかんに行なわれるようになりました。そのかいあって、現在はかつて不毛だった地にもわずかながら森が戻ってきているのです。
植林には繁殖力の強い外来種を利用する場合もあるため、「既存の在来種の生存権を脅かす」として賛否両論があるようです。
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